革新製造技術
No.8床版(サンドイッチパネルの連続成形:土木分野向け)歩道橋等
概要
歩道橋等の床版、建築・土木分野の壁や床パネルなどの構造物を対象としたFRPサンドイッチパネルの低コスト製造方法に関して、ダブルベルトプレス方式に着目し、連続成形装置の構成コンセプトを検討してきました。今後、1m幅サイズのサンドイッチパネルの連続成形速度を30m/h以上を目標に、サンドイッチパネルを構成する材料の製造企業、装置開発を実施する企業、出口企業とのコラボレーションにより、インフラ分野へFRPサンドイッチパネルの構造部材適用を実現します。
歩道橋等の床版、建築・土木分野の壁や床パネルなどの構造部材の軽量化は、部材の運搬を容易にし、少子高齢化による職人の減少に対して省人化にも寄与します。また、高層建築等の高層階の軽量化は耐震構造等の基礎工事の軽減を可能にします。更に、現状インフラの改修工事や増幅工事においては従来の構造を生かすために部材の軽量化は必須となっています。そのため、土木・建築分野のユーザからは大きな期待が寄せられてます。
しかしながら、軽量化に寄与可能なFRPサンドイッチパネルの従来成形法(オートクレーブ成形やVaRTM成形)では、生産性が低く、コストダウンや大量生産が難しい状況です。
そこで、本COI事業では、インフラ向けFRPサンドイッチパネルの連続成形技術に取り組みました。FRPサンドイッチパネルの低コスト製造方法として、ダブルベルトプレス方式に着目し、既存のダブルベルトプレスの小規模改造を実施し、FRPサンドイッチパネルの連続成形のデモンストレーションを関連する企業と実施し、FRPサンドイッチパネルの連続成形装置の構成コンセプトを検討してきました。今後、1m幅サイズのサンドイッチパネルの連続成形速度を30m/h以上を目標に、サンドイッチパネルを構成する材料の製造企業、装置開発を実施する企業、出口となる土木・建築分野の企業とのコラボレーションにより、インフラ分野へFRPサンドイッチパネルの構造部材適用を実現します。そのために、出口企業の求める要求事項を明確にして、サンドイッチパネルを構成する材料の高生産対応性、それらの材料に適した装置の開発をアンダーワンルーフの下に技術開発を実施して行きます。
以下に出口企業の利点と他成形技術との差別化を示します。
- 低コストなFRPパネルの調達が容易になる。
- FRPパネルを導入した場合、高生産性を実現できる。
- 軽量化による施工性向上。
- FRP連続成形技術である引抜成形技術と比較して、材料歩留まりの向上が期待できる。
- FRPパネルの高さへの対応が簡単にできる。
ポリ乳酸コア